新B-CASの目的は何?NHK徴収督促チップの問題点と4K8Kとの関係

新B-CASと言いたいところですが、どうやら新しいCASは名前がA-CASというそうです。

NHKなどの新CAS協議会が、テレビへの新しいCAS(A-CAS)チップ内蔵を目指しているというが一体A-CASとは何なのか。

AじゃなくてB-CASじゃダメなのか?

なぜそのカードが問題なのか?

知っていそうで知らない問題がここには潜んでいる。

詳細がよく分からなかなかったのでまとめてみました。

B-CAS(ビーキャス)とは?

地上波デジタルやBSデジタルには暗号が掛かっていて、その暗号をカードを挿入することによって外す。その方式をB-CAS方式という。

・ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(BS CONDITIONAL ACCESS SYSTEMS):日本語では「BS(衛星)限定受信システム」

地デジをはじめ、有料放送のWOWOWやスカパー!、NHK-BSの受信確認メッセージなどで利用されている

なぜB-CASじゃダメなの?

・2012年にB-CASカードの代わりにリーダーに差し込むことで、有料放送が無料で見られるというBLACKCASを作った人がいる。(逮捕されている)

・犯人は逮捕・処罰はされたが、今後同様の問題は起こりうる。

・2016年には佐賀市の中学生が、カードなしでもスクランブル解除してテレビが視聴できるプログラムを開発し、公開したことで逮捕されている。

つまりそのB-CAS暗号はもう破られていて、自由にテレビを見れている人がいる可能性が高い。

民放だけならB-CAS不要?

民放でデジタル放送開始の準備をしていた当時の担当者の証言によると、NHKの担当者がB-CASカードをデジタル放送の必須アイテムにするように強く主張したという。

これはカード登録をうながすことにより、受信料未払いの視聴者をあぶり出すメッセージを表示するためだ。

暗号化された映像を復元するスクランブル解除機能はソフトでも可能なため、わざわざカードにして外付けする必要はなかったというわけだ。

有料放送局ならば新規加入者向けに個別にカードを発行すればいいだけだったはず。

つまり、B-CASの頃からNHKの目的は受信料を払わすためにしていたものだったと言ってもいい。

(出典:https://toyokeizai.net/articles/-/181314?page=2)

新CASがでたらB-CASは使えなくなる?

-CASカードは、4K・8K放送に対応してはいないが今後も現行の地上・衛星デジタル放送において引き続き利用することでき、現在のCAS(B-CAS)システムの廃止等は予定されていないとのこと。

ただ、新CASがTVに搭載されるタイプであれば、B-CASカードを挿入するものは新しいTVにはついてない出そうし、そもそも標準搭載されているとなると、新CASを使うことになるだろう。

NHK徴収督促チップとは

B-CASカードはすでに暗号化を破られていることもあり、4K/8Kにおける新しい仕組みとして有料放送事業者で組織した「新CAS協議会」が次世代のCASとしてACASチップ(NHK徴収督促チップ)を開発した。

B-CASとの違い

「限定受信機能」や「著作権保護」のために受信機に採用されている点で役割は同じ。

ただしB-CASカードは受信機購入後に、自身でカードを受信機に挿入する必要がありましたが、新CASではすでに受信機に搭載されているために、特別な準備作業は必要ありません。

それだけの違い・・・・?!

4K・8K実用放送に関係があることなのかと思ったらそういうわけではないらしい。

新CAS協議会

新CAS協議会の代表理事、事務局長、運営委員長はNHKの幹部・職員で固められている。

事業内容としては

一般社団法人新CAS協議会(ACAS)は、平成27年10月1日にスカパーJSAT株式会社、株式会社スター・チャンネル、日本放送協会、株式会社WOWOWの4社により設立されました。総務省による「4K・8K推進のためのロードマップ」に沿う形で、コンテンツ保護管理に必要な新しいCASの技術・運用両面での構築を進めており、将来的に、新しいCAS運用の中核となることを目指しています。

となっています。

何が問題?

これが放送法20条で規定されている、受信用機器や部品の事業に干渉してはならないという規定に(解釈次第では)違反しているとは考えられないのか?

昨年末の最高裁判断以降、NHKの受信料に関する議論が活発になっている。

はたしてNHK受信料徴収を促すメッセージ表示だけのためにACASチップを内蔵する必要があるのかどうか。

放送に関する技術仕様は一度決めれば簡単には変えられない。12月1日という期限をいったん頭の中から外して考え直してみるべきだろう。

こうした規格は、一度策定してしまうと簡単に変えるわけにはいかない。実用放送開始のタイムリミットを考えるならば、早急にオープンな議論へと展開させる必要がある。(参照:https://toyokeizai.net/articles/-/181314?page=3

と記事にもなっているのだが・・・みんなが知らないのをいいことに?

どんどん新しいTVにはACAS搭載のものが出てきそうな予感がします。

なぜみんな知らないの?

この動画を見るとわかりやすく理解できると思います。

もっと地上波でもニュースでもやってもらえると国民の理解度が上がるかと思います。

4K・8K実用放送

12月1日に4K・8K実用放送がスタート
BS(衛星放送)を使って行なわれる新しい放送のこと。

地デジ放送は今もこれからもハイビジョン画質の放送のままで変更はない。

勘違いされやすいが、4K・8K放送はBS/110度CSを使った新しい放送なので、地デジ放送はそのままだ。

つまり、地デジには関係のない4K・8K放送なのにチップが勝手に埋め込まれてしまうという。埋め込みということは、故障したり不具合があった場合、または衛星放送の契約変更や解除の際には大変面倒なことになることが予想される。

それを踏まえた上で、国民に対しての説明をしてほしいものです。

まとめ

4K・8K放送を楽しみに待っている人にとっても、内臓チップというのはいささか迷惑な話ではないだろうか。

その費用も消費者にかぶさってくるとなるとまた必要性の是非を疑いたくなる。

まして独禁法に引っかかるような状態でのとっても政治力の高い新CAS協議会が秘密裏に進めている計画のような気がしてどうもいい気分はしない。

少なくとも消費者が内臓するかしないか、衛星放送見ないという人にはどうするか、など選択肢があってしかるべきかと思います。

今後の行方を追うとともに、この議論がオープンなものとなり皆の意見が反映されたりネット上での議論も参考にされるようになるといいなと思っています。

 

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